2019.07.30 12:50高下駄以前、歩くことについて書きました。再テーマになります。歩くことについて稽古以外での取りくみとして、休日には、二本歯の高下駄を履いて歩くようにしました。下駄を履いての利点は、地面を蹴って歩くと、かかとが上下してペタペタと音がして歩きづらいので、必然的に擦り足気味に歩くようになります。鼻緒のおかげで、歩くたびに足の指も働かせることで、重心がどこにあるのかという感覚も得れます。さらに足裏の感覚が増してきます。 日本の武道は日常的な生活習慣からもたらされたものであったはずです。そのあたりを考えて身体の動を観察してください。生活様式がいかに身体に影響を与えているのか分かるはずです。 着物と履物の生活を送るだけでも、多くの気づきが...
2019.07.24 14:07知ること数年前、鹿児島に行った時に示現流の稽古が見てみたくて道場を探してた回ったことがあります。地元の方から神社の境内で稽古を行っていることを教えて頂いて、念願だった示現流の稽古を見学させて頂きました。とても参考になることがあっていつか稽古に取り入れたくて長年、機会を探ってましたが、それが昨日の稽古で実現しました。それは数本の木の枝をランダムに地面に立てて、その枝を低い腰構えで打って歩く稽古の再現です。程良いことに、角棒の上に牛乳パックを立てて試し斬りを行うことをしてます。これを数本立てたらどうなるのか?まさしく、示現流の稽古が再現が出来ることに気づきました。なんとなくですが似たような稽古が出来きたと自負してます。一太刀が終わり二太刀メをどう動くか。この稽古で...
2019.07.23 02:46素過去に何度か稽古時に廻剣素振りについて他流派のものであるとお伝えしているかと思います。詳しくは、以前の道場で師が稽古方法を得るために学ばられて指導を受けたものです。そしていま流派の要素を取り入れてオリジナルなものとしてお伝えしています。言葉として可能な限り、廻剣の素振りを説明しますので、稽古時に役立てください。一、木刀の切先が斜め下に直線を描いて落ちるように手首を返してから振り上げる(切っ先左側)※左手は正中線を上ること一、左手伸展。左手で柄をなぞるように木刀を起こして床と平行にする一、柄頭を前に付き出すように正中線沿いに振り下ろす。物打ちが相手に届いた時、右拳は胸の高さ。一、肘は真っ直ぐ伸ばしたまま振り降ろす。振りおわりは床と平行にすること。この素振...
2019.07.22 12:33願わくば先日の稽古で柔術での基礎となる稽古を行なってみました。刀に囚われているせいなのか、手に何も持たないと、武道的な動きになっていないことに気づかされました。その中でも特に気になったのが突き。一、脇が開いてる一、構えの仕草さを行う一、体重を伝えられていない原因は指導の不足にあるかと思います。以下のことをお伝えしますので次回の稽古時に行うように心がけてください。まず、突きは縦拳です。構える必要は無く脇を絞った状態を作って、その状態から肘を下に向けたまま垂直に突きます。突き終わりも肘は下を向いたままです。突きに体重を乗せて突き切ることが大切となります。そして肘はなぜ下を向いた状態となるかは、武器を持って戦う事を想定しています。分かりにくい方は割り箸等を持ってみて...
2019.07.19 11:58little fingerもう一つ、「腕をかえす」ということについて指から伝わる筋肉への作用についても触れておきたいと思います。普段の生活で必要とする指は親指と人差し指です。その理由は、力を入れやすく、その二本の指に力を入れて物を握ったり手先の細やかな操作に役立つからです。しかし、武道では人差し指と親指を使うこは無駄な力が入ってしまい役立つ指ではなくなります。そのため「小指・薬指」を多用することが重要視されます。刀を小指・薬指に力を入れて握ることは腕の外側側面の筋肉が働くからです。前回は、意識を持つことをお伝えしましたが、今回は小指を活用することで具体化できるかと思います。そして、その筋肉は解剖学的に「関節を安定化させる筋肉」に当たります。腕の外側や脇下の筋肉が働くと、肩関節の...
2019.07.18 11:55arm昨日からの続きですが、手首で刀を振らないためには腕を一対で使うことです。まず、柔術で説明します。技を掛けた時や、受けた時に上手くいかずに相手に力負けしてまう事がよくあります。その原因としては腕が折れ曲がってしまっていることにあります。それは相手に力が伝わらず、技も効かない結果を招いてるのです。そのために 「腕(かいな)をかえす」ということを教わります。これが説明が難しいので、解剖学的な話になりますが、腕が折れ曲がるのは、腕の前面に力を入れていることになります。折れない腕にするためには、腕の外側側面の筋肉を使う意識が必要です。腕の外側側面の筋肉を使うと、この部分が強靭な筋肉の板になり、腕に芯が入った感じになります。このことが「腕(かいな)をかえす」という...
2019.07.17 04:48物理数学的な発想になりますが、武術の動きを、作用点・支点・力点に置き換えて考えると分かり易くなります。刀を振る時に、手首を支点にしている方がいます。手首は作用点であって力を伝えるところです。その理解が出来てないと、手首をコネてしまい怪我の原因にもなりかねませんし、斬るということも出来ません。分かりやすく例えるなら映画館などの重い扉を想像して下さい。腕の力だけでは開けるのは容易ではないです。そこで、全身の体重をかけて開けたりしてませんか?この全身の体重をかけて押し開ける動作は、全身の重さを、扉にかけた手に伝えているわけです。体のある点を支点に、手を作用点にしています。日常でも何気なく行なっている動作なのですが、物があると物に囚われて肝心なことを忘れてしまいま...
2019.07.15 22:24百鬼夜行感謝もされず捨てられた古道具が恨ましく思い形を化け物や妖怪に姿を変えて夜の闇の中を行列する姿が「百鬼夜行」として描かれたようです。この絵には生き物と同じく道具にも魂が宿っていて道具を大切にしなければいけないという思いが込められています。さて、ご自身の居合刀は手入れされてますか?模造刀は、真剣のように錆が発生することはありませんが、稽古が終わったら乾いた柔らかい布で拭く等して愛用して下さい。
2019.07.14 23:32身とこころ坐禅があるなら立禅もあります。立禅は站椿功(たんとうこう)といって中国拳法の基本練習です。武道の稽古として行うのには立禅が有効です。長時間立ち続けることで姿勢と足腰の強さを同時に得る事ができるからです。では、坐禅は?足腰の強さは得れませんが姿勢と呼吸方を得ることができます。基本は同じです。禅は精神であると言われますが、それらのことを体得していった結果だと思います。重要なことは真っ直ぐ伸びた姿勢を手に入れることです。背骨の歪みは健康管理にも大きく関わってきます。武道の稽古には健康にし得ることが多々あります。奥深いものです。わたしも学ばなければいけないことがたくさんあります。
2019.07.12 22:42居着かない居着くとは両脚に重心が同時にかかり、次への動きを妨げてしまうことです。止まって軸になることも、ありません。武道では、居着かないことが求められます。それを養うには、ゆっくりと正しく丁寧な稽古を行うことが必要です。丁寧な稽古を繰り返すことで身体が自然と覚えてくれるようになります。またそれは実戦的な動きの稽古をする為の身体の基本ともなります。いまを焦らないことが大切です。刀を振るばかりが稽古ではありませんので「居着かない」を課題に稽古内容を新たにしたいと思います。演武の動画を見られた方で、わたくしの座技の初動の動きを普段の稽古と変えてるのをお気づきになりましたでょうか?稽古場でお聞かせください。
2019.07.10 12:06六根眼・耳・鼻・舌・身を五根といいます。これに意を足して六根と呼ぶようです。これらは人の感覚を起こさせる器官です。常に外に向かって働くように出来ています。これらの器官から得られる情報によっていろいろな思いが生まれてくるようです。やがてそれは煩悩妄想というひとつのことへの集中力を妨げてしまう、やっかいなものとなります。それを乗り越える力も必要ですが、その様な心にとらわれない気持を作ることも大切です。強い精神力を養うことも然るべしです。そのためにも、今週もまた参禅に参ります。
2019.07.09 12:45文化継承何年も下積みをしないと技術を学べない、日本の伝統文化のあしき習慣についていまネット上で話題になってます。記事より一部抜粋したものを紹介します。「師匠の姿を見て本人が現場の空気を読み、その仕事や職場が何を目指しているのかを感じ取り、学ぶべきものは何かを見いだすときを待つためです。師匠が求める世界観や目指すべき方向を理解できなければ、技術ばかり伝えても表現に明らかな誤差が生まれ伝統文化の世界に飛び込んだものの下積みに耐え切れず、辞めてしまう若者が増えている・・」文化を継承するに至っては当然のことですが、少しだけ補足します。下積みは技術を学ぶ他にも大切なことは自我を無くすためです。伝統的な職場には何百年と伝わった技法があります。経験が浅い程に自我を貫き、我流...