もう一つ、「腕をかえす」ということについて指から伝わる筋肉への作用についても触れておきたいと思います。普段の生活で必要とする指は親指と人差し指です。その理由は、力を入れやすく、その二本の指に力を入れて物を握ったり手先の細やかな操作に役立つからです。しかし、武道では人差し指と親指を使うこは無駄な力が入ってしまい役立つ指ではなくなります。そのため「小指・薬指」を多用することが重要視されます。刀を小指・薬指に力を入れて握ることは腕の外側側面の筋肉が働くからです。前回は、意識を持つことをお伝えしましたが、今回は小指を活用することで具体化できるかと思います。そして、その筋肉は解剖学的に「関節を安定化させる筋肉」に当たります。腕の外側や脇下の筋肉が働くと、肩関節の動く範囲が少なくなって、刀を手首で振らなくなるはずです。
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