2019.06.29 12:29古今世の中の 器用不器用 異ならず 只真実の 勤めにそあり (百足伝より)不器用だと思う人は、時間をかけて丁寧に稽古をすれば、そのうち器用になれます。器用と不器用の差は、気持ちの使い方の違いであって、その差は無いと考えています。本来は器用か不器用かではなく、どれだけ誠実に取り組めるのかの違いです。昔も今もひとの心情は変わらないと気付かされます。
2019.06.28 12:16知ること古武道においての秘伝や奥義とは、何十年も稽古を続けた者にしか授けられないものなのでしょうか?秘伝や奥義とは、実は初心のうちから授けられていて稽古を行なっています。足運び、体捌き、などなど、所作どれ一つとっても奥義なのです。そのことを体得するには、何十年という時間が必要になるのです。いまの時代に、何十年という年数を費やして趣味の稽古を続けようという方がどのくらいいるのか疑問に感じますが、そのためにも、奥義として意識して稽古してみるのも大切です。
2019.06.27 12:04初心百足伝は40首あります。全部を通して詠むことはオススメしません。稽古を行なっていく段階で自身の心境にあう詠を選んでみてください。理解が深まると思います。そこで、武道の稽古を始められたばかりの方に、分かりやすい詠を選んでみました。一、わけ登る 麓の道は 多けれど 同じ雲井の 月をこそ見れ 一、長短を 論することを さて置て 己が心の 利剣にて斬れ一、麓なる 一本の花を 知り顔に 奥もまだ見ぬ 三芳野の春一、稽古には 清水の末の 細々と 絶えず流るる 心こそよき分かりやすく現代風に解釈してみます。情報過多な社会で、情報を手に入れて長短を論じてみても、道は一つしかない。自身が信じたことには疑わず稽古に励むべきである。ひとつ出来たことに慢心せずに、稽...
2019.06.25 22:43逍遥武道の心得を詠んだ道歌があります。「百足伝」として伝えられています。武道だけに特化せず人生の心得としても詠める歌です。吹けば行く吹かねば行かぬ浮き雲の風に任する 身こそやすけれ (百足伝より)その日のことはその日に任せて。決まった物事にはとらわれずにいることが平穏 である。と、わたしは解釈しています。「吹けば行く」をどう捉えるかによって解釈の仕方は異なると思いますが、読み手の心を反射してその時々で違う意味に捉えられるように感じます。幾度なく読み返してみて心境をみることにしています。
2019.06.25 12:17タイムトラベルわたしたちの稽古時間はタイムトラベルの時間です。江戸時代に成立した武道なので、その時代に記憶をさか上って、生活環境等を考えながら形を稽古してます。稽古時間だけに限らずに、普段でも和装をしてみるとか、下駄を履いて歩いてみることも大切です。武道以外でも、日本の伝統文化の能や茶道などを体験してみるのも稽古方法だと思います。文化を学ぶことは稽古の質を高めてくれる大切な要素です。
2019.06.24 12:07動かない生まれ持って備わってるのは、蛙のように跳び跳ねられる筋肉。それは新しいゴムみたいなもので、伸び縮みに優れてるので引っ張るとスグに戻ります。古武道には必要はありません。中腰と呼ばれるような姿勢を保つことが大切です。必要なのは使い古したゴムのような筋肉です。そのために同じ姿勢を保つ稽古をして筋肉を弛緩させていきます。古くから伝わる体のつくり方、使い方への見直しが必要。
2019.06.22 13:44心見心には形はありません。形がないから目にも見えません。見えないから捕え様がない。実に厄介なものです。このえたいの知れない心というものに、朝から晩まで引き回され、右往左往させられて、悩んだり苦しんだり、喜んだり悲しんだりしてます。 『心こそ心迷わす心なれ 心に心心許すな』迷うのも心、悟るのも心、苦しむのも心、楽しむのも心、信じるのも心、疑うのも心、向上するのも心、堕落するのも心です。心の使い方次第で身を滅ぼしすこともあり、また苦を楽にすることが出来ます。心の平静を常に保つことができるようになれば、より善く生きていくことができます。そのためにきょうも、刀を振り稽古を行います。
2019.06.21 12:35身は小なり気宇壮大 であれ。と教わる。「気宇」とは、「心の広さ」や「物事に対する心の持ち様」。「壮大」とは、「人並外れて大きい」や「大きくて立派である」という二つの意味が相まっている。精神を修養することも大切です。
2019.06.20 21:43前後京都の裏通りは道幅が狭い。江戸の世もきっと同じではないかと想う。形には、前後から攻めれる技がいくつかある。前に一人、後ろに一人 挟まれたら逃げ場はない。まず、前に小走りに走って 間合いをつめて抜きつけで斬りつる。次に後ろから迫ってくる敵を待って、敵が斬ろうとする瞬間を察知 し、素早く振り向いて真っ向に斬る。最適だと思う。
2019.06.19 22:37想像力敵が攻めてくる状況は個人に委ねられる。例えば、この先の木陰に人の気配を感じつつも気づかぬふりをして通り過ぎていく。やがて間もなくその気配が殺気に変わったことに気づく。鞘から刀が抜く音が聞こえた。鯉口を切るがまだ振り向かず抜かない。敵が間合いに近づいてきた時、その瞬間、身体を捌き、抜打ち逆袈裟で敵の右上腕部を斬る 。いろいろと想像を巡らせることも稽古です。
2019.06.19 17:54theory帯刀し鞘に収めた刀を、鞘から抜き放つ動作で一撃を加える。または相手の攻撃を受け流し、二の太刀で相手にとどめを刺す。刃筋が正しければ、刃を引くだけで斬れる。一刀両断するような力技ではない。