絵の制作のテーマは住んでいる街の風景でした。わたくしの住んでいた近所には田んぼも畑も有りません。コンクリートで建てられた四角い建物ばかりの街。その四角い重なりに幾何学模様の様な美しさがあるのです。学生の頃、日本人なのに海外の風景ばかりを描く作家に疑問を抱いていました。その答えは単純だと思いますが、考えられることは日常と全く違う世界に触れることで創作意欲を掻き立てられるからだと思います。しかしわたしの場合は、街路樹や街の喧騒、街の匂い、身近に感じて触れられるモノ。その描かれた作品を観た時に身近なモノに眼を向けて欲しいという思いもありました。それはいまも変わらずに持ち続けているテーマです。
0コメント