彫刻家だった祖父が、刃物の扱いについて、新聞紙を切った時に下の紙に刃筋を残さないで切ることだと、まだ小学生だった自分に教えてくれました。しかし何の理解もできずに今まで過ごしてきました。それがいま刃物を扱う仕事をするようになってようやく分かった気がします。それは刃物を扱う時には、刃物を支える以上の力を加えてはならないことなのです。必要以上の力を加えると切ることは難しくなり、怪我もし易くなりますし、刃をすぐに痛めてしまいます。そのことは、刃物に限らずに金槌やノコギリを扱うことにも言えます。いまの課題は、刀。まだ試し斬りの経験は少ないですが同じだと考えています。刀も道具です。その道具を扱うことに共通していえることは、道具の特性を知ること。身体の感覚を得て行くことだと思います。どのようにしたら上手くいくのか。考えることを大切にしていきたいです。
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